東京部長倶楽部の山木のぼるです。
個別セッションで、四半期の業務報告会を大きく変えたという実践報告がありました。本稿では、本人、勤務先、業務内容が特定されないよう、固有情報を除いて再構成しています。
匿名化した実践報告
以前の報告資料には、「どの顧客へ何を提案した」「どの案件について誰と話した」といった細かな活動が数多く書かれていました。文字も小さく、発表者が何を伝えたいのか、聞く側が何を判断すべきなのかが分かりにくい状態でした。
そこで報告の軸を、年度初めに決めたアクションが実行できたか、できなかったか、次の四半期に何をするかへ変更しました。未達も隠さず示し、個人を責めるのではなく、実行できなかった仕組みや条件を考える場にしました。
活動報告とレビューは違う
活動報告は、何をしたかを伝えるものです。レビューは、行動と結果を比べ、次の判断をつくるものです。
活動だけを並べると、たくさん動いた人ほど良く見えます。しかし、重要なのは、当初の目的へ近づいたか、計画した行動は有効だったか、想定と何が違ったかです。報告書の量ではなく、次の行動が明確になるかによって、レビューの価値を判断します。
計画と結果を同じ画面で見る
四半期レビューでは、「何を実現するために」「何をする予定だったか」「実際に何をしたか」「どんな結果になったか」を並べます。計画と結果を別々に説明するのではなく、差を見えるようにします。差があるから問題なのではありません。差から何を学ぶかが重要です。
未達を言える場にする
未達を報告すると評価を下げられると感じる組織では、数字や説明が整えられ、問題が見えなくなります。
未達を無条件に許すという話ではありません。計画に無理があったのか、必要な情報がなかったのか、他部門の支援が得られなかったのか、行動が遅れたのかを分けます。本人が変えることと、上司や組織が変えることを明確にします。
結果の手前にある行動を見る
結果だけを見ても、次に何を変えるべきか分からないことがあります。結果に至る前の重要な行動を少数に絞り、実際に結果との関係があるかをレビューします。関係がなければ、指標そのものを変えます。
次の四半期の行動まで決める
反省を述べて終わる報告会では、改善は起きません。レビューの最後に、次の四半期に何を続け、何をやめ、何を新しく試すかを決めます。担当者、期限、上司が提供する支援も明確にします。
成功したことについても、偶然だったのか、再現できるのかを考えます。個人の工夫を手順や共有資料へ戻せれば、組織の仕組みになります。
部長は、学びが戻る回路をつくる
部長の役割は、報告資料を細かく添削することではありません。計画、行動、結果、学び、次の行動がつながる問いと場をつくることです。
最初の一歩
次回の報告資料から活動一覧を一つ外し、「計画したこと」「実行結果」「学んだこと」「次四半期に変えること」の4項目へ置き換えてください。レビューの最後には、本人が変える行動と、上司が提供する支援を一つずつ決めましょう。

