二人の受講者から始まった「部長になろう」――完成した教材ではなく、対話から育った一年間

二人の受講者から始まった「部長になろう」――完成した教材ではなく、対話から育った一年間

 東京部長倶楽部の山木のぼるです。

 このたび、部長を目指す会社員の方を対象に、一年間の個別コーチング/コンサルティングプログラム「部長になろう」を始めました。6月17日に最初の方との第1回を行い、7月5日には二人目の方とのセッションも始まりました。

 大勢を集めた講座ではなく、まずは二人との対話から、小さく丁寧にスタートします。

なぜ「部長になろう」を始めるのか

 会社員として長く働いてきた私が強く感じているのは、部長という仕事の面白さが、十分に語られていないということです。

 中間管理職は大変だ、上からも下からも要求される、といった話はよく聞きます。しかし部長には、一人では動かせない規模の組織を動かし、人を育て、会社の方針と現場をつなぎ、個人の力を超えた成果を実現する面白さがあります。

 一方で、会社の中で「部長になりたい」「もっと上を目指したい」と率直に話すことは、意外に難しいものです。そこで、利害関係のない社外の相手と安心して目標や悩みを話し、自分の成長へ向き合える場をつくりたいと考えました。

一年間・全24回の個別セッション

 「部長になろう」は、おおむね二週間に一度、全24回で進める予定です。

 部長に必要な考え方を体系的に学ぶだけではなく、その時に本人が直面している仕事上の課題も扱います。上司との関係、部下への関わり方、目標の立て方、優先順位、仕組みづくり、評価、人材育成など、実務の中で起きていることを題材にします。

 次のセッションまでに何を試すかを決め、二週間後に結果を振り返ります。講義を聞いて理解するだけではなく、実際の職場で行動し、そこから学ぶ一年間にしたいと考えています。

完成した教材へ人を合わせない

 全24回の基本的な骨格は用意していますが、決められた教材を順番どおり一方的に説明するつもりはありません。

 同じように部長を目指していても、現在の立場、会社の状況、経験してきた仕事、得意なこと、今抱えている悩みは一人ひとり違います。そのため、まず本人と会社、組織、今後の希望を理解し、「今、この人が考えるべきことは何か」を見ながら内容と順番を調整します。

 教材へ人を合わせるのではなく、共通する原則を本人の現実へ接続する。それを個別セッションで行います。

私の失敗と成功も材料にする

 考え方や理論だけでは、自分の仕事へ置き換えるのが難しいことがあります。そこで、私が会社員時代に経験した失敗や成功、役職が変わった時に通用しなくなったこと、人との衝突、考え方を変えた経緯も、できる限り率直にお話しします。

 私の経験をそのまま真似してもらうためではありません。「山木の場合はどうだったか」を材料に、「あなたの会社、あなたの立場ならどうするか」を一緒に考えるためです。

二人から始める意味

 最初から多くの方へ同じ内容を届けるのではなく、まずは二人との個別セッションから始めます。少人数だからこそ、一人ひとりの仕事と課題を深く理解し、必要な問いを一緒に考えられます。

 そして私自身も、二人から寄せられる質問や実践結果から学び、説明や教材を見直していきます。「部長になろう」は、完成したものを提供して終わる講座ではなく、参加者との対話を通じて、より実務に役立つプログラムへ育てていくものです。

これからの一年

 今日、「部長になろう」は始まったばかりです。この一年で、二人が仕事の中で何を試し、どのような変化を生み出すのか。私自身も伴走しながら、丁寧に確かめていきたいと思います。

 部長になることを単なる昇進の目標にせず、「部長として何を実現したいのか」を考え、今の立場からその準備を始める。そんな一年にしていきます。

Related Entry

入社4日目に送別会を開かれた新入社員――制度にない選択肢をどうつくるか

入社4日目に送別会を開かれた新入社員――制度にない選択肢をど...

どこでも活動できるということ